メルマガ アーカイブ 2011/04/18

これまでに配信させていただいた過去のメルマガ【エフォート通信】を掲載しています。
【エフォート通信】の内容は、主に、戦略・戦術情報をはじめ、中小企業・小規模事業者に役立つ情報です。

※セミナー案内等の「号外」は割愛しています。

【事業承継・不測の事態に使えるVIPやヒーロー??】

おはようございます。エフォート行政書士事務所の中島です。

このメールは私が名刺交換をして頂いたり、普段お世話になっている方々に送らせて頂いております。

また、こういったメールがもし不要とのことでしたら、お手数ですがご一報くださいますようお願いいたします。
m(_ _)m

本メールが皆さまの何かのお役に立てば幸いです。(^_^*)


最近は、何度かお会いする方には、中島=知的資産経営と言って頂けるようにもなりました。

もっとも、まだまだ中身はようわからんけどっていうのも多いですけど。。。^^;


そんな知的資産経営ですが、

・経営の「見直し」をしたい、
・「事業承継」で、経営の中身を承継したい、
・自社の取り組みや価値創造ストーリーを従業員と共有したい

と、販路開拓や金融機関とのコミュニケーションツールという目的もありますが、それ以上に、そのような目的で知的資産経営報告書を作りたいという企業が増えてきています。

来月ぐらいからのスタートですが、上記のような目的で2社からご依頼をいただいています。

感謝!

ちょっとずつですが、「知的資産経営」と効果について知ってもらいつつあるような気がします。


さて、今日はこの「見直し」や「事業承継」。

今回は少し視点を変えて、会社の憲法「定款」という視点で、VIPやヒーローを登場させてお話したいと思います。

定款にVIPやヒーロー??


今までの「号外」を除いたバックナンバーは、
こちらから→ http://effort-office.net/diary/


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■ 事業承継・不測の事態に使えるVIPやヒーロー??
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先日、お客様からのご相談。

設立後、いろんな方に出資して頂いても、オーナー企業として自分の経営権は守りたいというご要望でした。

そこでご提案したのが「属人的株式」

(その前のお客様は、合同会社での設立だったので、定款に別な形の規定を入れさせていただきましたが^^;)

「属人的株式」???

インターネット等の定款の“ひな型”とかには、それこそ専門書を除き、ほとんど載っていない内容です。

そもそも株主は、持っている株式の内容と数に応じて、平等に取り扱われるのが原則です。

たとえば、株主総会での議決権。

議決権とは、簡単に言えば「発言力」みたいなもので、原則、1株につき1個の議決権です。

なので、その会社の株式をいっぱい持ってる人が一番発言力があるわけですね。

極端に言えば、どんな人間であろうと、金出した奴が一番強いってことです。

こういう、ノーマルな株式が「普通株式」です。

その「普通株式」に対し、議決権を少なくしたり、なくしたりして、その分、配当を多くもらえるようにする「議決権制限株式」「拒否権付株式(黄金株)」というものもあります。

この「議決権制限株式」や「拒否権付株式(黄金株)」等に代表されるように、その株式に何か特別の条件や権利をつけたり、制限したりしたものを「種類株式」といいます。

これらは9種類あるんですが、これらを発行する場合は、定款を変更して、登記をしないといけません。

今回は、その詳細は割愛しますが、いずれにせよ、「株主」という“人”に対してではなく、「株式」ごとに区別されています。

しかし!!!

この“人”に対して、異なる取り扱いができる株式があるんです。

それが「属人的株式」というやつです。

これは、株式の「譲渡制限規定」のある会社のみが使える株式です。

株式の「譲渡制限規定」のある会社とは・・・

株式を譲渡するのに、その会社に承諾を得ないと出来ないという規定がのある会社のことです。

つまり、自由に株式の売り買いはできませんよ~という会社です。

といっても、日本の大多数の中小零細企業がこれです^^

会社法は、この譲渡制限規定のある会社に限り、
 ・剰余金の配当
 ・残余財産の分配(会社が解散した際の残りの資産の分配)
 ・議決権(発言力)

について、株式数ではなく、「株主ごとに」異なる取り扱いができるものとしています。(会社法109条2項)

たとえば、
株主Aさんの1株当たりの議決権は100個で、他の株主の株式は、通常通り1株1個ずつね。」
というようなスーパーカスタマイズも出来ちゃうわけです。

極端に言えば、「ある株主の方だけ議決権は1億倍ね!」ってことも可能です^^;


これらは、大きく「VIP株」・「比重株」に分けることができます。

「VIP株」とは、その「特定の株主」が持っている株式のみ「特別扱い」され、他の人に譲渡されたら、その株式は普通の株式になっちゃうっていうやつです。

つまり、「特別扱い」の効果は、“その人”だけってことです。

「比重株」とは、その株式そのものが「特別扱い」で、違う人に移っったら、その効果も一緒に移るというものです。

この「属人的株式」

株式を発行して資金調達したいけど、経営権は守りたいというオーナー企業の社長の場合どうでしょう?

「VIP株」は有効ですよね。

その他、この「VIP株」は事業承継に威力を発揮します。

後継者に生前贈与するにも、多額の贈与税が・・・
後継者の資力が・・・

そんなときに、下記のような規定を定款に盛り込んで、「社長」をVIP条件として議決権が激増するようにしておきます。
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(株主総会における議決権について株主ごとに異なる定め)
第○条 当会社の社長である株主の有する株式は、1株につき、500個の議決権を有する。
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こうしておくと、先代が亡くなっても、後継者が社長である限り、議決権を確保することができ、スムーズに承継できますね^^

資金調達したいけど、経営権は守りたいという場合でも、同じような規定を入れておけば、社長の議決権は守られますね。


また、株主兼代表取締役といういわゆる100%オーナー社長が認知症や行方不明になった場合等、株主総会を開催して議決権が行使できなくなるという恐れがあります。

そんな場合にでもスピーディーに対応出来きるようにする「条件付きVIP株」があります。

「ヒーロー株」というものなんですけど、
経営者がピンチになったときに突然現われて経営者のピンチを救うヒーローみたいな役割です。


たとえば、あらかじめ後継者や信頼のおける人(B)に、オーナー社長(A)が持っている株式のうち1株だけを持たせておきます。

その上で、下記のような規定を定款に盛り込みます。
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(株主総会における議決権について株主ごとに異なる定め)
第○条 株主Bは、株主Aに下記の事由が生じている間に限り、その保有する株式1株につき、500個の議決権を有する。
 一 認知症、病気、事故、精神上の障害による判断能力の喪失
 二 行方不明
 三 その他株主総会に出席して議決権を行使することができない事由
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こうしておくと、オーナー社長Aが不測の事態に陥ったとしても、1株しか持っていないBの議決権は、1個から500個に変身するので、スムーズに運営することができます。

何の変哲もないBの1株の株式が、変身してパワーアップ。

まさに、Aがピンチの時に救うヒーロー。

これぞ、譲渡制限会社が多い中小企業のための株式かと。

これらの「属人的株式」は、定款に記載しないといけませんが、先の種類株式と違い登記は不要です。

なので、「属人的種類株式」が発行されているかどうかは、定款内容を確認するしかないのです。

ただし、こんなスーパー特別扱いできる株式を発行するには、その効果が強力なため、厳しいハードルがあります。

その規定を定款に入れる定款変更の条件は、
総「株主」の半数以上の出席
  &
・総「株主」の議決権の3/4以上の賛成


まぁ、後日のトラブルを防ぐためにも、株主全員の同意を得ておくほうがいいですね。

事業承継や不測の事態に備えて、こういった取り決めも、参考にして頂ければと思います^^

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エフォート行政書士事務所
行政書士 中島 巧次
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【編集後記】

東日本大震災により被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。

僕のお客様で仙台の会社があります。

従業員の方々は全員無事だったようですが、その従業員の中にも、親族と連絡が取れないと仰っていました。

まだまだ長期化するでしょうけど、被災された方々が、一日も早く日常に戻れることを祈るばかりです。

東日本大震災では、企業にとっても不測の事態を引き起こしています。

弟が某自動車メーカーに勤務なんですが、工場が再開せず、大阪の社員寮から実家に帰ってきています。

することがなく、暇を持て余してダーツに励んでいるようですけど。。。


で、僕はというと、秋~2月までとはうって変わって、偶然にも震災以降の3月4月は、恥ずかしながら別の理由で暇というか(汗)

お陰で、いろいろインプットは出来ましたが。。。

(ついでにお肉も少しインプットされた(爆))


また、まだ詳細は固まってませんが、コラボ企画もあるので、今以上にお役に立てるようになれればと思います。


今後、こういったメールがもし不要とのことでしたら、お手数ですがご一報くださいますようお願いいたします。
m(_ _)m


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